Q.人気のお店の列に並んでいたあなた。急にある人が割り込んで乗ろうとしてきました。
あなたはその割り込んだ人にどのように対応しますか?
A 「ちょっと、割り込まないでよ!」と言う
B 我慢して何も言わず静観する
C 「あの、並んでいるので、列の後ろに並んでいただけますか?」と言う
例えば、仕事や、プライベートで
「断りたいのに断れな~い!!!」
というのは、企業研修の現場や講座の受講生さんでも多いお悩みです。
今日は「断りたいのに断れない」人や、
または、「そんなつもりではなかった」というコミュニケーションをしてしまう人にとっておススメの方法を。
今日ご紹介するのは、アサーティブなコミュニケーション 。
(アサーティブなコミュニケーション:これまでの先行研究により、近年の心理療法(行動療法)による対人的効果スキルと位置付けられました。 主体的な意味として、「相手を尊重しながら、自分自身の感情や考え方を適切に表現する」と言われています。)
例えば、お仕事のやりとりでこういうことがよくありませんか?
他の仕事で手一杯な時に今日中に、「この仕事お願いできる?」と頼まれた時、 思わず、
タイプA「わかりました・・」と受け入れてしまった。
またはタイプB「忙しいので無理です!」と断ってしまった。。
Aさんタイプは、できそうもないのに引き受けてしまう場合もあります。
今抱えている仕事も、頼まれた仕事も納期に間に合わなくなってしまい、
周りに迷惑をかける結果になるかもしれません。
さらに、自分の主張を我慢し、気持ちを押し殺すため、フラストレーションがたまります。
かといってBさん、これはなぜ無理なのかが伝わらず、単に自己都合で嫌がっているんだという印象を与えてしまいます。
それではここで言う、アサーティブなコミュニケーションとは?
1. 「こちら対応すると、私が今担当している見積の作成が間に合わくなってしまいます。」
とまず、現在の自分の状況をはっきりと伝えたうえで、
2. 「明日のいつまで必要ですか?今日は取り掛かれませんが、明日なら朝から対応できます。」
という感じで、代替案を提案してみる。
相手を尊重しながら自分の感情や考えを伝える
人とのコミュニケーションは、常にお互いの会話で成り立っています。
多くの人と様々な会話をするにも関わらず、毎日何気なく使っているフレーズで、コミュニケーションがうまくいかない場合もあります。
対人関係を良好なものとするために
実はこの考え方、長い歴史があり、1949年までさかのぼります。 1949 年に出版されたDr. Andrew Salter(米) の「Conditioned Reflex Therapy」という本の出版が起源となっています。 この本では、「人は過度に抑制的(inhibitory)になっているとして、自己主張(assertion)が必要だ」(Salter, 1949/2000, p. 17) との考えが書かれています。 その後、多くの研究者が携わり、今でも対人関係を良好にするための自己主張スキルのトレーニング法の開発等について議論が進められています。
ただ非難するのではなく、自分の感情をうまく伝える
冒頭の例題
状況=列に並んでいます。
列に並んでいたが、急にある人が割り込んできました。
あなたはその割り込んだ人にどのように対応しますか?
A 「ちょっと、割り込まないでよ」と言う
B 我慢して何も言わず静観する
C 「あの、並んでいるので、列の後ろに並んでいただけますか?」と言う
アサーティブな考え方で言うと、Cが正解です。
割り込んできた人を非難するのではなく、事実を伝え、あくまでその人の人格は尊重しながらも、
自分の主張はしっかり伝える、といった行動。
いかがですか?
おもわず「イラッ」としても一度感情を抑えて、その場の対応をどうすればいいのか、
どう伝えたらお互いが良い気分で過ごせるかを考えてみる。
ストレスをためることなく、相手を不快にさせず断る技術を身に着ければ、どんな場においてもまた「自分の自信になる」と思います。
是非一度お試しあれ!
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